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ITmedia MONOistで最新記事が公開されました!
「付加価値の35%が固定資本減耗に、日本の製造業はなぜ利益が残らないのか」
製造業の付加価値分配の特徴について、国際比較してみました。
日本の製造業ではそもそもの稼ぎである粗付加価値が1990年代から目減りしています。
稼いだ付加価値はその生産に寄与した主体に分配されます。
労働力を提供した労働者には雇用者報酬が、生産能力を提供した固定資産には固定資本減耗が、政府には関税や消費税などが分配され、企業の手元に残ったのが営業余剰です。
経済統計における営業余剰とは本業における企業の利益で、企業会計における営業利益に相当します。
日本の製造業は、投資が多く、固定資産残高も多く蓄積しているため、その維持費用とも言える固定資本減耗も嵩んでいるのが特徴です。
生産能力は高いはずなのですが、安く・大量に生産して売るという傾向が続いたこともあり、付加価値が増えず、固定資本減耗が多いだけ、企業自体や労働者への取り分となる純付加価値がかなり目減りしているという構造になっているようです。
↓スキマ時間にながめる経済データ
monoist.itmedia.co.jp/mn/art…
【製造業の企業規模別 労働者数】
日本の製造業で働く労働者は、1990年代にピークとなった後は減少傾向が続いてきたようです。
特に中小企業では当時よりも300万人以上減っていて、大手企業でも100万人以上の減少です。
コロナ禍で大きく減少した後、ここ数年はやや増加しているのも興味深いところです。
「財産所得の純受取が多い日本」
国全体で財産所得の純受取を合計すると、海外との受払の正味額となります。
総所得(第1次所得バランス)に対する財産所得の純受取の比率を計算してみると、日本は右肩上がりで拡大していて先進国の中でも最も高い水準となっています。
↓日本の経済統計と転換点 最新
note.com/ogawa_tech/n/n4b714…
「品目別で見る貿易の変化」
貿易額を品目別に見ると、日本の輸出入の特徴が改めて良くわかります。
日本の自動車は海外生産が進んでいますが、今なお輸出では大きな存在感があります。
半導体製造装置は輸出額が増加し続けているようです。
↓日本の経済統計と転換点
note.com/ogawa_tech/n/n0f19a…
小川製作所 | 製造業x経済統計 retweeted
製造業の平均粗利率は・・・
零細企業―30%
中規模以上の企業―18%
ですが、営業利益率を比べると・・・
零細企業―2.2%
中規模以上の企業―4.5%
と、数値が逆転します。
これには製造業の闇があります。
町工場には厳しい世の中です・・・。
リプ欄の記事で解説していますので、ぜひご覧ください!
【企業間取引と付加価値】
B to Bの企業間取引に着目すると、企業は仕入先からの仕入価値を受け取り、そこに自分たちの仕事の価値(付加価値)を加えて、顧客に提供価値として渡します。
その企業で労働力を提供した労働者は、給与を受け取り、今度は消費者として最終的な価値(付加価値の合計)に対して支出します。
仕入先は、更にその先の仕入先から価値を受け取り、仕事をして、労働者へと分配します。その労働者も、消費者となります。
顧客は、その先に更に顧客がいるかもしれません。顧客で働く労働者もまた、消費者になります。
付加価値はそれぞれのプロセスで生み出され、そこで働く労働者に分配されます。
一方で、消費者が、最終的に届いた価値に満足し、対価を支払わなければ、このサプライチェーンは成立しません。
この企業間取引が十分に合理的なプロセスで繋がり、適正価格であることが重要ですね。
【現役世代の等価可処分所得】
可処分所得は、再分配後の自由に使えるお金のことですが、基本的に世帯単位で計算されます。
世帯ごとの可処分所得を、世帯人員の平方根(√)で割って1人あたりの水準として計算したのが等価可処分所得です。
給与、その他の所得、再分配、就業率を加味した上での所得水準を比較できる興味深い指標と言えます。
18~65歳の現役世代について、購買力平価でドル換算してみると生活実感に近い所得水準として国際比較できます。
日本は先進国の中でも等価可処分所得が低い方になりますが、順位の割に雇用者所得が高いのが特徴です。
労働者の平均給与自体は低いのですが、失業率が低く、就業率が高いため、等価計算した雇用者所得が高めになるためです。
一方で、その他の所得水準が低く、再分配も少ないため、可処分所得としては低くなる特徴があるようです。
給与水準が日本よりも高く、失業率が高い割に、再分配の多いフランスと比べてみると興味深いです。
ジニ係数は、数値が大きいほど所得格差が大きい事を表します。
現役世代の再分配後の可処分所得におけるジニ係数を見ると、日本は先進国の中で10番目に高い水準となっています。
所得水準自体が相対的に低い中で、その中でも所得格差が大きいということになります。
「貿易相手の変化」
日本は長年輸出でも輸入でも、アメリカが最大の貿易相手国でしたが、近年ではどちらも中国となっています。
特に輸入では圧倒的です。
地域別に見ても、対アジア地域の貿易が増えています。
↓ 日本の経済統計と転換点
note.com/ogawa_tech/n/n578d8…
【貧困ギャップ率】
貧困世帯の所得水準が、基準からどの程度下回っているかの指標です。
相対的貧困率が、貧困世帯の割合を示すのに対して、貧困ギャップ率は貧困の深さを表します。
日本は先進国の中でも現役世代の相対的貧困率が高い事で知られていますが、貧困ギャップ率もかなり高いようです。
G7ではイギリスに次ぐ2番目で、OECD38か国の中でも5番目の高水準です。
日本の現役世代は、先進国の中でも所得水準(特に再分配後の可処分所得)が低い事で知られていますが、その中でも更に所得格差が大きく、貧困率が高く、そして貧困の度合いが大きい事になります。
【アナログ工程の標準作業者と値付け・人材投資】
当社は溶接や研磨など、職人によるアナログ的な仕事が主です。
このような属人的な仕事の場合、値付けが難しいのですが、標準作業者と標準品質による対価の設定を基本としています。
標準作業者は、当該工程で5~10年程度の実務経験者を想定します。
この標準作業者が、標準品質による仕事をした場合の対価を、4,500円/時間としています。
実際の作業者が標準品質に達しない場合は、人材投資として社内教育を行います。
標準品質を達成できれば初めて仕事ができ、付加価値を生み出せます。
その後は生産性向上の取組みを重ね、品質を少しずつ高めながらも作業時間を短縮していきます。
小川製作所 | 製造業x経済統計 retweeted
設計単価5,000円を毎日意識していると、1日4万円、月80万円、経費を引いて年収600万円くらい、という計算が自然にできてしまう。見積もりのための標準単価だったはずが、いつの間にか年収の上限になっていて、自分はこれ以上稼げないと思い込んでいる技術者は結構多いと思う。
「1人あたりで見る資金過不足」
家計、企業など経済主体別の資金過不足の水準を比較してみると、1985~2005年の期間で日本の特殊な傾向が確認できます。
家計、企業、政府の関係性が、この期間に大きく変化しているようです。
↓日本の経済統計と転換点
note.com/ogawa_tech/n/nbabc6…
小川製作所 | 製造業x経済統計 retweeted
付加価値の35%が固定資本減耗に、日本の製造業はなぜ利益が残らないのか monoist.itmedia.co.jp/mn/art…
【5軸加工のメリット】
精密加工部品の製作に切削加工は欠かせません。
最近は5軸加工機も浸透し、より高度な切削加工ができるようになりました。
5軸加工機は素材(ワーク)を自由な角度に傾けて加工できるので、1回の段取りで複数方向からの加工ができます。
それだけでなく、ワークを程よい角度に傾ける事で、刃具(エンドミル)の突き出し量を小さくでき、素性の良い加工面を実現しやすいというメリットもあります。
製造業の付加価値分配について国際比較してみると、日本製造業の特徴が良くわかります。
稼ぎ出した粗付加価値のうち、固定資本減耗の割合が大きく、雇用者報酬や営業余剰・混合所得(純)の割合が小さい事になります。
同じ付加価値を生み出しても、日本の場合は固定資産の維持費用が嵩んでいるため、結局は企業自体と労働者への分配が圧迫されているような状況です。
稼ぎとなる粗付加価値自体がそれほど多くないのに、更に正味の取り分が減っている事になります。

















