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【おしらせ】
★KADOKAWA様から書籍化します★
『ねごと、たわごと、えそらごと』
・Xから厳選した数十篇
・90篇以上の書き下ろし140字小説
・ここでしか読めない四つの掌編
全220ページ/2025年7月24日発売
素敵なイラストは
わたぬきけい(@__dog__mark__)さん!
Amazon
amazon.co.jp/dp/4048979027
かぐや姫が求婚者たちに課した五つの難題……その入手は困難を極め、命を落としてしまう者も。困り果てた求婚者の一人は、とあるプロに依頼することを決めた。
「『グルメ燕の子安貝』といえば、捕獲レベル80は下らない特殊調理食材ですよ!?」
「どんな味がするんだろうな?」
世はグルメ時代──。
昔は不死の化物として迫害を受けたが、ここ数十年はそういう存在として根付いたのか、わりといい暮らしができている。人々との間に絆を感じる。SNSで『さっき復活しました』と報告すると毎回バズるし。『復活おめ!』とか『もうそんな経ったのか』とか『HUNTER×HUNTERは現在39巻』などと返事をくれる。
幼馴染みに好きな異性のタイプを聞いたら、「……黒髪で真面目だけど、たまに妙なことを言う面白い子」との返答。『あら私だ』と驚いたが、冷静になると当てはまる子が大量にいそうな特徴だ。私らのクラスにも6、7人はいる。
「好きな食べ物は鶏肉と言うタイプ?」
「からあげと答えたつもりなんだが」
最近、身体の一部機械化を検討している。目や肩がしんどくなってきたからだ。人体の改造にもさほど抵抗はないし。
「お前はどう思う?」
居間で読書中のアンドロイドに訊ねる。
「賛成です。腕とかお揃いのモデルにしましょうよ。で、左腕だけ交換こしましょう」
なにその提案。イカれた学生カップル?
だからまあ……この中に犯人はいるが、田舎は怖いからさ。はっきりとこう、村人のことを正面から犯罪者扱いは、ね。──容疑者たちの前で、先生にそう耳打ちされる。かの名探偵も地元のしがらみの前では形無しらしい。「君が指摘して。頭を使って!」と頼まれたが、正田、田中、中村の誰が犯人なのか。
初恋の少年が『煙草を吸う大人はカッコいい』と憧れていた。それを大学で思い出し、吸い始め、今に至る。
「いじらしい話でしょ。これを知ったら、あの少年は喜んでくれるだろうね。そもそもあの子にも責任の一端がある」
「禁煙失敗の度に同じ話をしやがって」
15年後の少年が目の前で青筋を立てる。
「知人の女王様のところで、しばらく豚として室内飼いされてたんだけどさ。時が経つにつれて優しくなっちゃって。ついには『夜、なにが食べたい?』なんて聞かれたから、堪えきれずに逃げ出したよ。女王様は豚野郎に意見など求めない」
「……そうなんだ。大変だったね」
「そう。その目が欲しかった」
全人類の個人情報が流出し、AIの学習に利用された結果、人間の能力をランク付けする遊びが流行ってしまった。AIに問いかけると、総合的な世界ランキングが出力されてしまうのだ。一位の『○○』が何者かは未だ不明だが、世界中の人間が調べてもわからないという事実が彼または彼女の非凡さを証明する。
激しい魔術戦の最中、なぜか急に敵が動きを止めた。「ここまで長引くとはね。だがこれで終わりだ」すぐに異変に気づく。先ほどまでは金色だったはずのやつの魔眼が、今はルビーのように紅く輝いている。まさか、まだ力を隠していたのか。「魔力が切れた」赤い眼は点滅したかと思うと、スッと黒くなる。

